対談「日仏演劇交流のこれまでとこれから:クレール・ダヴィッドと宮城聰の対話」(SHIZUOKAせかい演劇祭2025関連企画)

写真左 © Olivier Dion / 写真右 © Takashi Kato
登壇者:クレール・ダヴィッド(アクト・シュッド演劇叢書編集長)、宮城聰(SPAC-静岡県舞台芸術センター芸術総監督)
進行:藤井慎太郎(早稲田大学文学学術院教授)
今年創刊40周年を迎えるフランスを代表する演劇叢書「アクト・シュッド・パピエ」の編集長クレール・ダヴィッドと、フランスの演劇人たちと深い関係を築いてきたSPAC-静岡県舞台芸術センター芸術総監督宮城聰を迎え、フランス語圏現代演劇研究の第一人者である藤井慎太郎による進行で、これまでの日仏演劇交流、近年のフランス演劇の動向、そして「SHIZUOKAせかい演劇祭2025」(4/26~5/6)の見どころについてうかがいます。
SPACはアヴィニョン演劇祭、ケ・ブランリー美術館、コリーヌ国立劇場などフランス各地で創作を行い、クロード・レジ、オリヴィエ・ピィ、ワジディ・ムアワッド、ダニエル・ジャンヌトー、ジゼル・ヴィエンヌなど多くのフランスの演劇人を紹介してきました。SPAC設立30周年となる今年の演劇祭ではアヴィニョン演劇祭ディレクターのティアゴ・ロドリゲスとストラスブール国立劇場芸術監督のカロリーヌ・ギエラ・グェンの作品が上演されます。
登壇者
クレール・ダヴィッド(Claire David)

アクト・シュッド演劇叢書編集長
40年間前からアクト・シュッド演劇叢書編集長を務める。編集者として現代演劇に関わり、劇作家や演出家のエッセーや重要なアーティストの豪華本を出版してきた。1500タイトルを超える同叢書は現代演劇の歴史の証言である。2023年よりアクト・シュッド社で、演劇、音楽、ダンスを扱う舞台芸術部門のディレクションを行う。文化の継承に高い関心を持ち、演出家向けのオンライン教育を行うシャルル・デュラン演劇学校のディレクターを務める。
© Olivier Dion

登壇者
宮城聰

SPAC-静岡県舞台芸術センター芸術総監督
1959年東京生まれ。東京大学で演劇論を学び、90年ク・ナウカ旗揚げ。国際的な公演活動を展開し、同時代的テキスト解釈とアジア演劇の⾝体技法や様式性を融合させた演出で国内外から高い評価を得る。2007年4⽉SPAC芸術総監督に就任。14年アヴィニョン演劇祭から招聘された『マハーバーラタ』の成功を受け、17年『アンティゴネ』を同演劇祭のオープニング作品として法王庁中庭で上演。アジアの演劇がオープニングに選ばれたのは同演劇祭史上初めてのことであり、その作品世界は大きな反響を呼んだ。平成29年度芸術選奨⽂部科学大⾂賞受賞。19年4⽉フランス芸術⽂化勲章シュヴァリエを受章。23年第50回国際交流基⾦賞受賞。
© 加藤孝

進行
藤井慎太郎

早稲田大学文学学術院教授
ヨーロッパおよび日本の現代舞台芸術、文化政策を専門とする。主な著作に監修書『ポストドラマ時代の創造力』、共訳書『演劇学の教科書』、共編著書『演劇学のキーワーズ』、戯曲翻訳『炎アンサンディ』『岸リトラル』『森フォレ』(ワジディ・ムワワド作)、『職さがし』(ミシェル・ヴィナヴェール作)など。
