「日本の学生が選ぶゴンクール賞2025」がジャン⁼バティスト・アンドレアを迎えて開催されました

2025年3月27日、120名以上のフランス語と文学を専攻する日本の学生によって、ガエル・フェイ著『ジャカランダ』が「日本の学生が選ぶゴンクール賞」の受賞作に選ばれました。今年で4年目を迎える本賞は、在日フランス大使館とアンスティチュ・フランセの後援のもと、日本の大学や出版界にフランスの現代文学を広める中心的な役割を担っています。
記憶と歴史に焦点をあてた次の4作が今年の候補作となりました:
- Jacaranda ガエル・ファイ著
- Houris カメル・ダウド著
- Le Bastion des larmes アブデラ・タイヤ著
- Jour de ressac マイリス・ド・ケランガル著
年間を通してこれらのテキストを読み進めたことで、学生たちは学校教育では取り上げられることの少ない歴史的紛争を探求し、戦争が残した痕跡に取り組み、平和へのメッセージを伝えることができました。
対話に彩られた大使公邸での式典
受賞者の発表に先立ち、仏大使館のフルネ文化参事官、作家のジャン=バティスト・アンドレア氏、市川氏(講談社)、ジャーナリストの柏崎健氏(朝日新聞社)が集い、「文化外交の要としての本」をテーマに座談会を行い、翻訳における課題や文芸創作に対する公的支援について意見を交わしました。
式典の冒頭でフランス大使が挨拶し、昨年の受章者のジャン=バティスト・アンドレア氏と後見人の角田光代氏が参列しました。「日本の学生が選ぶゴンクール賞」の受賞作を初回より欠かすことなく出版してきた早川書房は、2026年に『ジャカランダと娼婦』を翻訳出版することを公表しました。
ジャン⁼バティスト・アンドレアを迎えて、各地でのイベントが成功裏に開催されました
Veiller sur elleでアカデミー・ゴンクール賞と12か国で国際コンクール賞を受賞したジャン=バティスト・アンドレアは、その翻訳版『彼女を見守る』の出版を機に、アンスティチュ・フランセが東京と横浜で企画した魅力的なプログラムを通して、250人以上の人々と出会うことができました。
ハイライトは以下の通りです:
ジュンク堂書店池袋本店と大垣書店麻布台ヒルズ店のイベント・スペースで、翻訳を手掛けた澤田直氏と2回の対談を行いました。
東京日仏学院での読書会:学生や読書サークルのメンバーの皆さんと、著者が直接読後の感想を語り合うフレンドリーな形式で行われました。
パサージュ・リヴ・ゴーシュ書店と代官山蔦屋書店でフランス語原書と翻訳版のサイン会。
東京国際フランス学園(LFIT)での講演:2025 年 3 月 28 日午前、LFIT の 2 年生を対象に講演。
横浜日仏学院での対話:2025年3月28日、横浜日仏学院にて、早稲田大学の小黒正史教授の司会で行われた対談では、ジャン⁼バティスト・アンドレアは『彼女を見守る』の中心テーマである芸術を中心に、フランコフォニ―の世界を日本の読者に案内しました。2025年9月には、また来年の「日本の学生が選ぶゴンクール賞」が始まります。