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アンスティチュ・フランセの書籍業界のプロ向けのプログラム

アンスティチュ・フランセの書籍業界のプロ向けのプログラム

 日本における書籍産業の将来を見据えた政策的アジェンダのもと、アンスティチュ・フランセはこの秋、毎年恒例のフランス文学の祭典「フランス読書の秋」に合わせて、書籍業界のプロフェッショナルを対象としたプログラムを開催しました。

 

ゲストとしては、文芸評論家と書籍界のプロフェッショナル向けメディア「Livres Hebdo」のコラムニストであるショーン・ローズを迎えました。

11月5日 フランスにおける書籍と書店に向けた取り組みの概観

今年初めて一般財団法人出版文化産業振興財団(JPIC)のご協力を得て、JPICが2022年より開催しているBook Meets Nextの一環として、220名近い本屋さんと出版関係者、メディア、省庁を対象に、2の鼎談・講演会を共催しました。

①鼎談「作家による本のイベントーフランスの事例紹介―」

登壇者 : ジョエル・ジョリヴェ(絵本・児童書イラストレーター)、ショーン・ローズ(文芸評論家・コラムニスト)、ティボー・デビエフ(書店メゾン・プティ・ルナール店主・翻訳者)

その鼎談では、ブックフェア、フェスティバル、キッズプログラムの活動等、フランスで開催される本に関する様々な形式のイベントが紹介されました。また、全国で900以上の文学イベントが行われるフランスでは、書店と自治体の書籍に関する活動を支える為の支援策があり、具体例が紹介されました。

②講演「フランスにおける書店の現状と新たなビジネスモデル」 

登壇者 : コロンビーヌ・ドゥペール(在日フランス大使館 文化部 書籍・グローバル討論会アタシェ)

日本における書店支援の現状を踏まえて、本講演会では、単行本価格法、「カルチャーパス」、最近可決されたダルコス「反アマゾン」法など、書店を支援を目的とする代表的な法律や公共政策に焦点を当てました。そして、書店が導入する新たなビジネスモデル、業界横断型のネットワークと企画など、書店の世界における最新動向にも注目しました。

115日~8: アンスティチュ・フランセは、図書館総合展に出展

アンスティチュ・フランセは4日間、フランス語の原書とフランス語の翻訳蔵書を充実させたい図書館、教育関係者に向けた情報発信と、弊部の持つ書店向けの選書アドバイザーとしての役割を紹介する目的で出展しました。またこの機会に、総合文学と児童書の最新翻訳タイトルを紹介するためのチラシも発行しました。

11月6日に行われた「ランスの本と図書館のダイナミズム」講演会では、書籍界のプロフェッショナル向けメディア「Livres Hebdo」が主宰する「図書館大賞」をはじめ、図書館を対象とした活動促進・支援に向けた取り組み、そして図書館や書店における革新的な実践が紹介されました。

 

なお、今回の出展は東京日仏学院のメディアテークを紹介し、全国の図書館との交流を深める機会でもありました。その流れで、東京日仏学院のメディアテークは図書館総合展の終了後、2名の司書の方に見学頂きました。

116日~8: 翻訳者の養成という課題をめぐり

「フランス風のブックフェア」と共に、アンスティチュ・フランセは2024年10月から2025年3月まで翻訳者向けの養成プログラムを開講しています。オンライン養成プログラムの一環として、ASFOREDが提供する4回のウェビナーは、すでに100名の翻訳者にご参加頂きました。また、東京日仏学院で開催された3日間の対面集中トレーニングには、15名の翻訳者に参加頂きました。実践的な課題への取り組みのみでなく、実務に役立つ情報提供にも重点を置き、日本における翻訳分野のフランス書の出版動向や編集戦略が紹介されました。なお、12社の出版社様と著作権管理エイジェンシー様を迎え、B to B形式で参加者の皆様と交流する機会もありました。

 

ASFOREDが提供するオンライン翻訳者養成プログラムは、2025年3月10日まで継続して開講中です。

 

※本プログラムは、アンスティチュ・フランセパリ本部の支援を得て開催されています。

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