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 【5月30日のプログラム】第12回「哲学の夕べ」アナキズム―権力の形態を再考する

 【5月30日のプログラム】第12回「哲学の夕べ」アナキズム―権力の形態を再考する

日程

2026年5月30日(土)11時~22時

予約

Peatix(4月28日正午より)

お問合せ

03-5206-2500(東京日仏学院)

第12回「哲学の夕べ」
アナキズム―権力の形態を再考する

アートとの刺激的な対話をとおして哲学にアプローチする「哲学の夕べ」。第12回目となる今年のテーマは「アナキズム―権力の形態を再考する」。講演会、展覧会、上映会、パフォーマンスなどの多彩なプログラムをとおして、日仏の思想家やアーティストと共に「権力」「所有」「フェミニズム」「資本主義」「相互扶助」といった切り口から、今日の文脈におけるアナキズムの思想を再考します。

第12回「哲学の夕べ」メインページ

5月30日(土)のプログラム

■ 13:00〜15:00 伊多波宗周とカトリーヌ・マラブーによる講演と対談

会場:エスパス・イマージュ
(同時通訳付)
料金:500円 予約:PEATIX

伊多波宗周「統治すれども君臨せず」
―プルードンとアナーキー―

カトリーヌ・マラブーも指摘するように、プルードンは、『所有とは何か』(1840)において、「アナーキー」の語に意味上の革命をもたらした。それはもはや、混沌や無秩序を指すのではない。プルードンは言う――「社会はアナーキーのうちに秩序を求める」。アナーキーとは、「私たちが日々近づいている統治形態」なのである。今回の講演では、『所有とは何か』の議論、およびその前年の『日曜祝祭論』(1839)に登場する「統治すれども君臨せず」という言葉を手がかりに、プルードンにとってアナーキーがどのようなものであったかを押さえたい。そのうえで、今日、アナーキーをどのようなものとして捉えうるか、やや自由に考えてみたい。

カトリーヌ・マラブー「プルードン――不労所得から剥奪へ:記憶なき隷属の系譜」

本稿は、ピエール=ジョゼフ・プルードンの『所有とは何か』を、哲学とアナキズムの関係に関するより広範な研究の文脈に位置づけることで、哲学的な再解釈を試みるものである。カール・マルクスが「所有とは窃盗である」という有名な一節を経済的な観点から解釈し、窃盗を剰余価値に還元したが、本稿ではそのような解釈はその最も深遠な政治的・象徴的意義を見落としていると論じる。

登壇者

伊多波宗周

哲学。博士(文学/東京大学)。京都外国語大学共通教育機構教授。著書に『社会秩序とその変化についての哲学』(2023)、訳書にピエール=ジョゼフ・プルードン『所有とは何か』(2024)、エドゥアール・ジュールダン『プルードン』(2024)がある。プルードン研究をベースに、相互性、共同性、制度的構築性、集合性が絡み合うものとしての社会秩序、およびその変化の論理について考察している。最近の関心は、動員の諸形態。

登壇者(オンライン)

カトリーヌ・マラブー / Catherine Malabou

カリフォルニア大学アーバイン校の比較文学科で哲学の教授を務める。近著に『Avant Demain, Epigenèse et rationalité』(PUF、2014年と2023年)、『Métamorphoses de l’intelligence』(PUF、2016年)、 『Le Plaisir effacé, Clitoris et pensée(邦訳「消された快楽:クリトリスと思考」法政大学出版局)』(Payot-Rivages、2020年)、『Au Voleur ! Anarchisme et Philosophie(邦訳「泥棒! アナキズムと哲学」青土社)』(PUF、2022年)、『Il n’y a pas eu de révolution : Réflexions anarchistes sur la propriété et la condition servile en France』(Payot-Rivages、2024年)などがある。

© Katarina Marković

■ 15:15〜15:45 川口隆夫パフォーマンス
「散った桜の花びらを掃き集める隣のマンションの管理人」

会場:中庭
無料・予約不要

出演 吉本大輔、川口隆夫
音楽 小野龍


「私は春があまり好きではありません。それまで停滞していたものがそろそろ動き始めて、次々と開花していくのに急き立てられているようで落ち着かないのです。桜が咲き始める頃にはそろそろ諦め半分腰を上げねばなりません。散ったら最後、ブレーキはかからず一挙に夏に突入していきます。ところがこの真面目で働き者の管理人さんは、足元に広がるピンクの絨毯を引き剥がすようにホウキで花びらを掃き集めている。私はハッとします。オジサンはそれを隠蔽して宴が終わるのを阻もうとしているのか、それとも早く次のシーンへ進もうとしているのか。時間が右往左往する。私は困惑させられながらもそのような瞬間を捕まえて、荒々しい緑の侵略に抵抗したいと願います。」

アーティスト

川口隆夫

1996年より「ダムタイプ」に参加。2000年よりソロ活動を開始し、舞台パフォーマンスの幅広い可能性を追求する。近年は『大野一雄について』(2013)などで舞踏を参照し、国内外40都市以上を巡演。『TOUCH OF THE OTHER』(2015)、『バラ色ダンス—純粋性愛批判』(2022)ではジェンダーやセクシュアリティのテーマに取り組む。21年に「TOKYO REAL UNDERGROUND」芸術監督、パフォーマンスイベント「INOUTSIDE」共同企画運営を務め、令和3年度文化庁芸術選奨文部科学大臣賞を受賞。

© Hiroki Obara

■ 16:15〜17:30 エミリー・ノテリスと清水知子による講演と対談

会場:エスパス・イマージュ
(同時通訳付)
料金:500円 予約:PEATIX

 

エミリー・ノテリス「アナルカ・フェミニストの伝達と創作」
1932年にアンリ・ベルクソンが提唱した仮構機能が社会の形成を支えるものであるとすれば、2008年にサイディヤ・ハートマンが展開した批評的創話は、一種の是正の手段として機能し、「既成の、あるいは公認された物語をずらし」、「何が起こり得たか、あるいは何が語られ、行われ得たかを想像する」ものである。『Wayward Lives』(2019)において実践されたこの手法は、国家や規範に反抗する黒人女性たちのアナーキーを浮き彫りにしている。批判的フィクションの創作そのものが、アナーキスト的であると見なすこともできるだろう。

登壇者(オンライン)

エミリー・ノテリス / Emilie Notéris

15年前からエミリー・ノテリスは理論と文学の領域を横断し、既成の物語に対する批判的な再読を提案してきた。作者の権威(『Cosmic Trip』、『Séquoiadrome』、『Fétichisme Postmoderne』)や、私たちの世界認識を構造化する二項対立の権威(『La Fiction réparatrice』、『Wittig』)、さらにはマイノリティの身体に暴力を振るうことを支える政府の言説体制の分析(『Macronique』)を対象とする。フェミニスト、クィア、脱植民地主義的なカウンター・ナラティブによって引き起こされる視点の転換に関心を寄せる(再びウィッティグ、『アルマ・マテリアル』、そして近日刊行予定の『嘘つき・真実』)。

登壇者

清水知子

東京藝術大学大学院国際芸術創造研究科教授。専門は文化理論、メディア文化論。著書に『文化と暴力――揺曳するユニオンジャック』(月曜社)、『ディズニーと動物――王国の魔法をとく』(筑摩選書)、共訳書にジュディス・バトラー『アセンブリ——行為遂行性・複数性・政治』、『非暴力の力』(共に青土社)、アントニオ・ネグリ/マイケル・ハート『叛逆』(NHK出版)、デイヴィッド・ライアン『9・11以後の監視』(明石書店)、他。

■ 17:45〜18:45 担当キュレーターによる展覧会の紹介

会場:エスパス・イマージュ
(使用言語:日本語)
無料・要予約(PEATIX

キュレーション:アレクサンドル・タルバ、藤本裕美子

 

展覧会の詳細はこちら

■ 19:00〜20:00 森元斎によるトーク「いろんなとこにアナーキー!:泥棒大作戦!」

会場:エスパス・イマージュ
(使用言語:日本語)
料金:1,500円(PEATIX) ※「神なし、主人もなし」上映会との共通券

 

「アナキズムは嫌いじゃないけれども、イズムに縛られちゃうのは、ミイラ取りがミイラになるようなものだと思う。立場上(?)と建前上、アナキズムはいいよね、という話をするかもしれませんが、いろんなとこにアナーキーを見出していくのが自分は面白いと思っているので、その辺の話をするかもしれないし、しないかもしれません……早く酒飲みたい!」

登壇者

森元斎

長崎大学准教授。専門は多分、哲学・思想史。著書に『ただ生きるアナキズム』(青弓社)、『死なないための暴力論』(集英社インターナショナル新書)、『もう革命しかないもんね』(晶文社)、『国道3号線』(共和国)、『アナキズム入門』(ちくま新書)、『具体性の哲学』(以文社)などがある。最近はダダとかレトリストとかシチュアシオニストとか調べたり、浜辺でひたすら穴掘ったりしている。

© 繁延あづさ

■ 20:15〜22:00 上映会『神なし、主人もなし:アナキズムの歴史』

『神なし、主人もなし:アナキズムの歴史』より
第一部「破壊の情熱」、第二部「大地と自由」(104 min、日本語字幕付)

 

会場:エスパス・イマージュ
予約:1,500円(PEATIX) ※森元斎によるトークとの共通券

タンクレード・ラモネ監督によるドキュメンタリー映画。未公開もしくは公開されることの少ない貴重なアーカイブ資料と、研究者やアナキズム運動の第一人者たちへのインタビューをもとに、アナキズムの歴史を描き出す。アルテとTemps noirの共同製作。


※本作品は、5月31日(日)6月5日(金)にも上映があります。(詳細はこちら

© BM Dijon

*********

11:00〜22:00 展覧会「アナキズム:友よ、樫の木の下は心地よい」

共催:ゲバルト団体
参加アーティスト:川口哩央、小宮りさ麻吏奈、「絶え間ない混沌」プロジェクト、田中永峰良佑+ARCHIVE、アリー・ツボタ、superString
キュレーション: アレクサンドル・タルバ、藤本裕美子

展覧会についての詳細はこちら

■ 13:00〜19:00 superString「資本主義大破壊商店」

会場:屋外

superString
神戸を中心に活動するアートユニット。2022年結成。都市における4次元以上の世界を開拓しながら、資本社会における霊的存在を実践に取り入れている。2025年11月より、「Scrap and Unbuild 資本主義大破壊商店」というお店もやっている。

17:00頃〜 屋台「呑んべえ号」

会場:屋外

移動式の居酒屋「呑んべえ号」が東京日仏学院にやってくる!

 

松本 哉 
1974年東京生まれ。リサイクルショップ・素人の乱5号店店主。
94年に法政大学入学後、96年「法政の貧乏くささを守る会」を結成。2005年、山下陽光らと高円寺に「素人の乱」をオープン。「家賃をタダにしろデモ」などの路上イベントを開催する一方、同じく高円寺にて「マヌケゲストハウス」や「なんとかBAR」を開業。近年は東アジアの地下文化圏との交流“世界マヌケ革命”を展開中。
著書に『貧乏人の逆襲!タダで生きる方法』(筑摩書房)、『世界マヌケ反乱の手引書―ふざけた場所の作り方』(筑摩書房)ほか

 

第12回「哲学の夕べ」
アナキズム―権力の形態を再考する

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