フィクションという窓から覗くリアル—実体験をどう「物語」にするか : アリックス・ガラン&ニコ・ニコルソントークイベント

バンド・デシネ作家、アリックス・ガラン著書「わたしを忘れないで」(太郎次郎社エディタス刊) と、マンガ家、ニコ・ニコルソン著書「マンガ認知症」 (筑摩書房刊)。認知症の祖母と過ごした実体験をもとに、一方は自伝的エッセイとして、もう一方はフィクションとして描かれたそれぞれの物語。現実と創作のあいだで、記憶や感情をどうマンガとして表現するのか、二人の作家が語り合います。
イベント終了後、出演者2名によるサイン会を開催予定。
日時
2025年10月11日(土)14:00~16:00
会場
京都国際マンガミュージアム 1階多目的映像ホール (京都市中京区烏丸通御池上ル)
料金
無料 ※ミュージアムへの入場料は別途必要です。事前申込不要(先着順)
バンド・デシネ作家
アリックス・ガラン (© Manuel Lagos Cid / Le Lombard)

フランス語を母語とするバンドデシネ作家。1997年、ベルギー生まれ。
これまでに発表した2作のグラフィック・ノベルはいずれも高く評価され、2025年アングレーム国際漫画祭でフランステレビのオーディエンス賞を受賞するなど、多くの文学賞に輝いている。
彼女の作品は、卓越した言葉の詩情と力強く躍動感あふれる筆致に特徴づけられ、その若さにもかかわらず、読む者を魅了する。自己表現的な作風を得意とし、これまで語られることの少なかったテーマにも果敢に挑むその姿勢は、男性中心とされるコミック界においても将来を嘱望される存在として認められている。
『わたしを忘れないで』日本語版 : 太郎次郎社エディタス

漫画家
ニコ・ニコルソン (©ニコ・ニコルソン)

宮城県山元町出身のマンガ家・イラストレーター。東日本大震災で実家が全壊し、女三代で建て直すまでの道のりをコミックエッセイ「ナガサレール イエタテール」(太田出版)で描く。その後、祖母が認知症を発症。母と共に介護をするなかで抱いた疑問に、心理学や介護の専門家が答える「マンガ認知症」「マンガ認知症【施設介護編】」(筑摩書房)はシリーズ10万部のベストセラーになった。また、介護生活の様子は、「婆ボケはじめ、犬を飼う」(ぶんか社)、「わたしのお婆ちゃん」(講談社)に描かれている。Webマンガサイト『月マガ基地』にて、“短歌×お笑い”のコメディマンガ「呪文よ世界を覆せ」を連載中。

司会者
ユースギョン

京都精華大学国際文化学部講師。同大学国際マンガ研究センター、

主催:京都国際マンガミュージアム
共催 : 関西日仏学館 / 京都精華大学国際マンガ研究センター
協力:筑摩書房