「思想の夕べ2026」| 道をひらく
文化は、地域の未来にどのような道をひらくのでしょうか。
日仏の哲学者、アーティスト、キュレーター等が集う特別な一日から、「思想の夕べ2026」が始まります。
「思想の夕べ 2026」について
アンスティチュ・フランセが世界各地で展開する国際的な討論イベント「思想の夕べ」。2026年は「Ouvrir la voie(道をひらく)」をテーマに、日本では文化・地域・コミュニティの関係を見つめ直す対話のシリーズとして開催されます。アーティスト、研究者、作家、地域の担い手など多様な登壇者が集い、それぞれの視点や実践を通して、文化が地域社会にもたらす可能性について考えます。
本シリーズは、2026年4月18日(土)に東京で開催される開幕イベントからスタートします。
日程
2026年4月18日(土)
時間
日仏哲学トーク: 11:00 – 12:30
特別企画: 15:00 – 20:00
会場
日仏哲学トーク: ジュンク堂書店 池袋本店 & オンライン
特別企画: 東京日仏学院
言語
日仏哲学トーク:フランス語・日本語(逐次通訳あり)
特別企画: フランス語・日本語(同時通訳あり)
① 特別企画:文化と地域をめぐる対話の夕べ
15:00 – 20:00|東京日仏学院
東京日仏学院にて、文化による地域の活性化をテーマにした特別イベントを開催します。対談、映像上映、アーティスティックなパフォーマンスなど複数のプログラムを通じて、文化やイメージが地域社会の新たな可能性をどのように切りひらくのかを考えます。
日仏の登壇者がそれぞれの実践や経験を共有しながら、創造と市民的な関わりをめぐる視点を交差させ、文化・コミュニティ・地域の発展の関係について議論を深めます。
イベントの最後には、登壇者と来場者が気軽に語り合えるカクテル(軽食付き)の時間も予定しています。
プログラム
15:00 – 16:30 | 対談 – 地域における文化力
16:30 – 17:00 | 幕間 – 参加型コラージュ&短編上映
17:00 – 18:30 | 対談 – コミュニティを変えるソフトパワー
18:35 – 18:55 | 上映 – ルポルタージュ : 東京BDフェスティバル
18:40 – 19:20 | ボンディング・オバー・ブックス(本が生み出す絆)
18:40 – 20:00 | カクテル
参加料金
イベント全体(15:00~20:00): 1000円
部分参加 (15:00~17:00 または 17:00~20:00) : 500円
コーヒーとカクテルがチケットに含まれます。
⬤ 15:00 – 16:30 | エスパス・イマージュ
対談 – 地域における文化力
文化が地域の活力を生む仕組みを探るクロストーク。地域がどのようにアートに適した空間となるのか、地元の取り組み、文化的活動、コミュニティのつながりはどのように形成されるのかを議論します。
イラストレーター ジュリー・ブランシャン・フジタ によるグラフィックファシリテーションで議論の内容を逐次視覚化。最後にプロセスの説明と成果物の読み解きで、議論の要点を感覚的にまとめます。
言語:フランス語・日本語(同時通訳付き)
登壇者
熊倉純子
慶應義塾大学文学部文学科仏文学専攻および同哲学科美学美術史学専攻 卒業。パリ第十大学・パリ第一大学留学後、慶応義塾大学大学院文学研究科修士課程哲学専攻 修了。(社)企業メセナ協議会を経て、2002年より東京藝術大学助教授、2007年より准教授、2010年より2026年まで教授。
アートマネジメントの専門人材を育成し、「取手アートプロジェクト」(茨城県取手市)、「アートアクセスあだち―音まち千住の縁」(東京都足立区)など、地域型アートプロジェクトに学生たちと携わりながら、芸術と市民社会の関係を模索し文化政策を提案している。
登壇者
モード・ル・フロック
トゥールの都市型芸術拠点 Polau のディレクター。Polauは文化と都市計画の関係を探求する重要な機関で、建築家、都市計画家、アーティスト、研究者などとの連携を通して文化と地域開発の接点を促進している。代表的な取り組みに、フランス全国の文化・地域プロジェクトを紹介するプラットフォーム Arteplan や、公共事業に文化条項を組み込むための Clause Culture プロトコルがある。
登壇者
森司
1960年愛知県生まれ。多摩美術大学芸術学科卒業。同大学院修了。
水戸芸術館で学芸員を務めた後、この3月まで公益財団法人東京都歴史文化財団アーツ・カウンシル東京事業部事業調整課長として、「 東京アートポイント計画」「Tokyo Art Research Lab」や「クリエイティブ・ウエルビーイング・トーキョー」等の事業をディレクションする。現在はフリーランスのアート・ディレクターとして2この秋に開催する「だれもが文化でつながる国際会議2026」の企画に携わる。
撮影:池田宏
イラストレーター
ジュリ・ブランシャン・フジタ
シャラント地方出身のジュリーは、幼い頃から世界の果てへ旅立つことを夢見ていました。2004年、ストラスブールの装飾芸術学校を卒業後、彼女はポリネシアの環礁、モロッコの砂漠、アマゾンの大河、オーストラリアの海岸を巡りながら、グラフィックノベルのシリーズに取り組みます。2009年、南極を目指して日本経由で旅をしていた途中、思いがけない出来事によりそのシリーズは終了。しかし、ジュリーは日本に恋をし、新たな人生をこの地で始めることを決意します。現在、彼女はKana社から出版された『En famille à Tokyo(家族で東京)』の著者・イラストレーターであり、脚本家ステファン・シャピュイと共に立ち上げた小さな旅行案内所「Toc Toc Tokyo」のガイドとしても活躍中。彼女が16年間魅了され続けているこの国を、皆さんに喜んでご案内いたします。
⬤ 16:30 – 17:00 | エスパス・イマージュ & 2Fギャラリー
幕間 – 参加型コラージュ & 短編映画
前半の対談後、フランスの短編映画を上映し、議論で扱ったテーマを映像で振り返ります。
2Fのギャラリーでは、来場者が自由に参加できるアイデアのフレスコ制作を実施。印象に残る文化施設や将来へのビジョン、個人的な発想を貼り合わせ、進化するコラージュとして形にします。
カフェコーナーも開放され、午後を通して利用可能です。
⬤ 17:00 – 18:30 | エスパス・イマージュ
対談 – コミュニティを変えるソフトパワー
文化的実践がどのように地域や社会のつながりを持続的に変えるかを探ります。
哲学者 トリスタン・ガルシア を迎え、現代におけるコミュニティのあり方を議論:市民の関わり、教育、伝承、相互扶助、共同体の感覚など、日常から生まれる関係性や想像力、そして共通世界の輪郭を考えます。
言語:フランス語・日本語(同時通訳付き)
登壇者
トリスタン・ガルシア
哲学者・小説家。1981年フランス生まれ。高等師範学校およびソルボンヌ大学で哲学を学び、ピカルディ大学で博士号を取得。現在、パリ国立高等美術学校教授。小説La Meilleure Part des hommes (Éditions Gallimard, 2008)でフロール賞受賞、小説Mémoires de la jungle (Éditions Gallimard, 2010)でポンティヴィ歴史小説ビエンナーレ賞受賞。日本語訳に『激しい生─近代の強迫観念』(栗脇永翔訳、人文書院、2021年)、『7』(高橋啓訳、河出書房新社、2025年)、『〈私たち〉とは何か 一人称複数の哲学』(関大聡・伊藤琢麻・福島亮訳、法政大学出版局、2025年)がある。
登壇者
影山裕樹
1982年、東京生まれ。早稲田大学第二文学部卒業。北陸先端科学技術大学院大学博士前期課程修了。修士(知識科学)。編集者、メディアコンサルタント。”まちを編集する出版社”千十一編集室 代表。アート・カルチャー書の出版プロデュース、ウェブ制作、著述活動の他、「十和田奥入瀬芸術祭」(2013、エディトリアル・ディレクター)、「CIRCULATION KYOTO」(2017、プロジェクト・ディレクター)など、紙やウェブといった枠を超え様々な地域プロジェクトのディレクションに携わっている。地域×クリエイティブ ワークショップ「LOCAL MEME Projects」の企画・運営、ウェブマガジン「EDIT LOCAL」の企画制作、オンラインコミュニティ「EDIT LOCAL LABORATORY」の企画運営なども。著書に『ローカルメディアのつくりかた』、編著に『あたらしい「路上」のつくり方』、共編著に『新世代エディターズファイル』など。大正大学表現学部専任講師。
登壇者
スリマーヌ・ライス
1964年アルジェリア・コンスタンティーヌ生まれの現代美術家。現在はフランス・グルノーブルを拠点に活動しています。
アルジェとグルノーブルで美術を学び、インスタレーション、映像、写真、パフォーマンスなど多様な表現を展開。出会いや個人の語りを起点に、記憶や個人的経験、社会との関係を、繊細かつ概念的に探求しています。また、グルノーブル高等美術・デザイン学校にて、立体およびインスタレーションを教えています。
進行
丹内敦子
1971年生まれ。政治部、ニューヨーク支局、AERA副編集長などを経て、2024年から現職。国際報道部にいた2022年、ウクライナのリビウに出張。21世紀のヨーロッパで戦争が勃発したことに驚愕する一方、戦争下でも落ち着いて日常を送るウクライナの人びとの強さに心を打たれた。
⬤ 18:35 – 18:55 | エスパス・イマージュ
映像で振り返る – ルポルタージュ上映 : 東京BDフェスティバル
2025年11月に初開催された東京BDフェスティバルを描いた短編ドキュメンタリーを上映。
東京国際フランス学園で、書店メゾン・プティ・ルナールと地域の協力のもと実施され、フランス・ヨーロッパ・日本の関係者が協働することで、共通の文化・情熱であるシーケンシャルアートを通じた交流の様子を紹介します。
言語:フランス語(英語字幕付き)
⬤ 18:40 – 19:20 | メディアテーク & 書店 Passage Rive Gauche
ボンディング・オーバー・ブックス(本が生み出す絆)
思考と読書をめぐる交流のひととき。
研究者や編集者、知の担い手たちが、人文・社会科学を中心とした「理想の本棚」について語り合い、現代の思考を深める書物との出会いを提案します。
トリスタン・ガルシアも参加し、日本語で刊行されている自身の著作についての紹介やサイン会を行います。
⬤ 18:40 – 20:00 | 1Fホール
カクテル
イベントの最後には、登壇者と来場者が気軽に語り合えるカクテル(軽食付き)の時間も予定しています。
② 日仏哲学トーク 「私たちとは何か?」
千葉雅也 × トリスタン・ガルシア
11:00 – 12:30|ジュンク堂書店池袋本店
「私たち」とは誰を指すのでしょうか。
誰がその名のもとに語り、誰がそこから排除されるのでしょうか。
哲学者・作家の千葉雅也と、フランスの哲学者・小説家トリスタン・ガルシアが、こうした問いをめぐって日仏哲学対談を行います。対話の出発点となるのは、ガルシアの著書『私たちとは何か―一人称複数の哲学』(法政大学出版局、2025年)。本書は、2016年にフランスで刊行された『Nous』の日本語版です。
「私たち」という一人称複数をめぐる哲学的考察を手がかりに、二人は現代社会における集合や共同体のあり方、そして今日どのように「私たち」が形づくられるのかを探ります。
※本イベントはオンラインでもご視聴いただけます。配信動画は、下記リンクより、お申し込みいただいた方に限り、イベント終了後2週間アーカイブ配信でご覧いただけます。
哲学者・作家
千葉雅也
1978年栃木県生まれ。東京大学教養学部卒業。パリ第10大学および高等師範学校を経て、東京大学大学院総合文化研究科超域文化科学専攻表象文化論コース博士課程修了。博士(学術)。立命館大学大学院先端総合学術研究科教授。『動きすぎてはいけない――ジル・ドゥルーズと生成変化の哲学』(第4回紀伊國屋じんぶん大賞、第5回表象文化論学会賞)、『勉強の哲学――来たるべきバカのために』、『アメリカ紀行』、『デッドライン』(第41回野間文芸新人賞)、「マジックミラー」(第45回川端康成文学賞、『オーバーヒート』所収)、『現代思想入門』(新書大賞2023)など著書多数。
哲学者・作家
トリスタン・ガルシア
1981年フランス生まれ。高等師範学校およびソルボンヌ大学で哲学を学び、ピカルディ大学で博士号を取得。現在、パリ国立高等美術学校教授。小説La Meilleure Part des hommes (Éditions Gallimard, 2008)でフロール賞受賞、小説Mémoires de la jungle (Éditions Gallimard, 2010)でポンティヴィ歴史小説ビエンナーレ賞受賞。日本語訳に『激しい生─近代の強迫観念』(栗脇永翔訳、人文書院、2021年)、『7』(高橋啓訳、河出書房新社、2025年)、『〈私たち〉とは何か 一人称複数の哲学』(関大聡・伊藤琢麻・福島亮訳、法政大学出版局、2025年)がある。