「長い間、フランスのバンドデシネ(フランスの漫画) は、個性的なヒーローが主人公の大人から子供まで楽しめるものでした。しかし、ここ最近のバンドデシネは斬新でクリエイティヴなスタイルのものが、若い世代に広がりつつあります。フランス語圏ベルギー漫画の黄金時代の作品として、冒険好きなジャーナリストのタンタン、頑固なガリア人のアステリックス、暗い船乗りのコルト・マルタなど、「7歳から77歳」の読者が楽しめる代表的なバンドデシネとして知られています。ただ、この象徴的な主人公に共通しているのが、全員男性ということです！　それでは女性はどうでしょう？　バンドデシネの中で、女性の登場人物は、男性の単なるアシスタント的な人物像、二次的な役割として描かれていることが多いです。しかし、このような男女の扱いの違いや、生み出されたステレオタイプの女性像は、子供たちにとって、その架空のキャラクターを現実のものとして捉えてしまい、その影響は大きいと言えます。

時代が変わり、出版界において女性のヒロインの存在感も増してきました。彼女たちは、私たちが期待するようなことはお構いなしで、型にはまらなくなってきています。

人間らしく、完ペキでもあり不完全でもあり、自分で道を切り開いていきます。今回の展覧会は、強くてかっこいい、そしてそれぞれ異なったタイプのヒロインですが、みんな、自分たちのしたいことをし、うまくやっていく、という共通点をもった、フランスではすでによく知られている、現代のバンドデシネのヒロインたちへの敬意を表した展覧会です。」

2024年10月2日から20日まで、皆さまが、10人のヒロインと日本未発表・未翻訳の現代バンド・デシネの代表的な作品に出会えますように、お待ちしております。

東京日仏学院のメディアテークで、展示中の作品を読んでみませんか。

「バッドアス　少年少女向けバンド・デシネの女性主人公たち」は巡回も可能ですので、教師、司書、文化施設の関係者の皆様も、貴館で無償で開催することができます。

ご興味をお持ちの方々は、お問い合わせください : dg.livre.debat@institutfrancais.jp