展覧会 : エドガー・サラン『Nana』
日程
2023年3月30日(木)〜4月26日(水)
※3月30日(木)19時より、オープニングレセプションがございます。
会場
東京日仏学院|リヴ・ドロワット
予約
不要・入場無料
東京日仏学院は、エドガー・サランの日本初個展を開催いたします。
本展で紹介するのは、農民の世界からインスパイアされた作品群です。オーク材から切り出された巨大なスタンプを用いて描かれた絵画は、原始的な身振りによって制作され、ポンペイのフレスコ画と呼応するかのようです。
作品には主に2 つのモチーフが登場します。一つ目のモティーフはハレー彗星です。14 世紀初頭にパドヴァのスクロヴェーニ礼拝堂でジョットによって描かれ、11 世紀のノルマンディーでバイユー・タペストリーにも描かれた、美術史上最も有名な彗星です。二つ目のモチーフは、メソポタミアの浮彫りに描かれた、酪農場での乳の変化過程です。フロマージュとは、地中海文明の構成要素であるとサランは考えます。
絵画作品とともに、日本滞在中に制作するサイトスペシフィックなインスタレーションも展示されます。
アーティスト
エドガー・サラン (Edgar Sarin)
1989年マルセイユ生まれ、パリ在住。 エドガー・サランの作品は、人間が触媒となる政治的・環境的調和の形式的な探求を提示し、生成的な廃墟を扱った作品や、展示空間に対する問題提起によって注目されている。数年前の作品では、観客が観客でなくなった瞬間から観客を考えることが重要であるとし、芸術作品の概念に関する地中海の系譜に自らを位置付けた。彼の仕事はこのように環境との多孔性によって発展してきた。彼は、世界と素材について学ぼうとするアプローチ-創造的な身振りの理にかなった形-を擁護し、それを複数かつ正確なコーパスに展開させている。 これまでに、Collège des Bernardins(パリ)、Centre de Création Contemporaine Olivier Debré(トゥール)、ニュイ・ブランシュ(パリ)、Konrad Fischer Galerie(ベルリン)等で作品が紹介されている。また、研究グループ「La Méditerranée」を設立し、パリにてグループ展を開催。画家マテオ・レヴィロとともに出版物シリーズを手がけ、その第一巻「Un titanic」がDilecta社より出版予定。