展覧会 : 『ours ours』 村上早
日程
2017年1月12日(木)~ 29日(日)
※ 1月12日(木)19時より、オープニングレセプションがございます。
会場
東京日仏学院
入場
無料
アートアワードトーキョー 丸の内 2016 在日フランス大使館賞展
村上早 『ours ours』展
2016年アートアワードトーキョー丸の内にて在日フランス大使館賞を受賞した、村上早(武蔵野美術大学大学院博士課程在学中)による展覧会。
素朴な外見の下に、高い技術力やテーマの成熟を感じさせる村上早の銅版画作品。非常に親密で個人的な事柄への関心をとおして描き出される世界は、聖書や神話からの引用や、別の国、 別の時代を起源とする美学からの影響を想起させずにはおきません。動物や子どもの形象や聖なるものに対して、作家は独自の関係性を発展させています。無邪気ともいえる残虐性がそれらのテーマの扱い方の中に見え隠れしており、それが彼女の作品を非常に特異なものにしています。
協力:三菱地所(株)
「 人は生まれ、成長していく中でさまざまな経験をし、その人物の人格形成に影響を及ぼしていく。とくに幼児期の記憶は特別で、深く残り、また、記憶として残らずとも心に記憶されている。普段、身近な経験材料とし主に自身の記憶からモチーフを抽出し、その記憶の残り香のようなものを、自身の中で濾していき、虚構のイメージと混ぜ合わせることで絵画の中に物語的要素を生み出している。表現方法として、主に銅版画を用いる。『銅の版=人の心』として、そこにつける傷は心的外傷と同等のものであり、また、傷につまるインクは「血」とし、それを刷り取るための紙は「ガーゼ、包帯」であると考えている。」
(村上早)
アーティスト
村上早
1992年群馬県生まれ。
2014年に武蔵野美術大学油絵学科版画専攻卒業。
2016年に武蔵野美術大学大学院造形研究科修士課程美術専攻版画コース修了。
現在は武蔵野美術大学博士後期課程造形芸術専攻作品制作研究領域に在学中。
主な展覧会に「トーキョーワンダーウォール公募2015 入選作品展」(東京都現代美術館)、「シェル美術賞展2015」(国立新美術館、東京)、「絵画のゆくえ2016 FACE受賞作家展」(東郷青児記念損保ジャパン日本興亜美術館、東京、2016)、「VOCA展2016 現代美術の展望-新しい平面の作家たち」(上野の森美術館、東京)などがある。
また、2015年には「FACE2015 損保ジャパン日本興亜美術賞 優秀賞」、「第6回山本鼎版画大賞展 大賞」、「トーキョーワンダーウォール公募2015 トーキョーワンダーウォール賞」の3つの賞を受賞。2016年にはコバヤシ画廊(東京)にて個展を行う。同年、アートアワードトーキョー丸の内2016フランス大使館賞を受賞。
現在、東京オペラシティ アートギャラリーにて個展「project N 66 村上 早」が開催中。来年4月には群馬県立近代美術館でのグループ展に出展予定。また今後の予定として、上田市立美術館(長野)での個展がある。
「アートアワードトーキョー丸の内」は若手アーティストの発掘・育成を目的とした現代美術の展覧会。アンスティチュ・フランセ東京は、このアワードの在日フランス大使館賞受賞者へ、館内ギャラリーでの個展開催の機会を提供します。