もうひとつのジャック・リヴェット傑作選2024
日程
2024 年7月10日(水)~28(日)
※毎週月曜、火曜は休映
場所
東京日仏学院エスパス・イマージュ
料金
一般:¥1,900 / アンダー30割:¥1,300
teketにてご予約頂けます。当日券も各回10枚ずつ用意しております。上映日当日のみ、受付にてお買い求め頂けます。
※受付でのお支払いは現金のみとなっておりますのでご了承下さいませ。 ※上映開始15分前に開場、整理番号順にご入場頂けます。お席は自由席です ※劇場内ではペットボトル飲料以外のご飲食はお断りしております。
その魅惑的な映像マジックによって、長年にわたり映画ファンを夢中にさせてきたフランスの巨匠、ジャック・リヴェット。そんな彼の傑作を集めた<ジャック・リヴェット傑作選2024>が、会場を東京日仏学院に移しリニューアル。今回は長らく日本未公開でありながら、後期を代表する名作と名高い『シ―クレット・ディフェンス』を新たにラインナップ。リヴェットの手にかかれば、パリの街角は幻想世界への入口と化し、古い屋敷は陰謀が渦巻く迷宮へと姿を変える。謎を解き明かそうと奔走するのは、いつも好奇心旺盛な女性たち。この夏、彼女たちと一緒に冒険の旅に出かけましょう。
会期中はトークイベントも予定しています!
【上映作品】
シークレット・ディフェンス
1998年 / フランス / カラー / 170分
出演:サンドリーヌ・ボネール、イエジー・ラジヴィオヴィッチ、グレゴワール・コラン、フランソワーズ・ファビアン
© 1997 PIERRE GRISE PRODUCTIONS/LA SEPT CINÉMA, T&C FILM AG
© 2019 Les Films du Veilleur
研究所に勤めるシルヴィのもとにある日弟のポールが訪ねてくる。彼は、ふたりの父の死は実は事故が原因ではなく、右腕だった男ヴァルサーに殺されたのだという。すぐにでも復讐しようとするポールの代わりにシルヴィは独自の調査に乗り出すが、思いがけない事態に展開してゆく。『冬の旅』(85)や『仕立て屋の恋』(89)で知られ、リヴェット作品では本作の前に『ジャンヌ・ダルク』(94)で主演を務めたサンドリーヌ・ボネールがヒロインをクールに好演。復讐譚として出発する物語に次々と立ち現れる、まるで亡霊のような人物たち、謎と愛憎が絡み合う先に待ち受ける<シークレット・ディフェンス>の果てとは──? 過去と現在、パリと市外、迷宮の内と外とを結びつける電車を用いた驚異のシークエンスはリヴェット映画の真骨頂。滅多に上映機会のない、知られざる傑作を目撃せよ!
地に堕ちた愛
1984年 / フランス / カラー / 176分
出演:ジェラルディン・チャップリン、ジェーン・バーキン、アンドレ・デュソリエ、ジャン=ピエール・カルフォン
© 1983 LA CECILIA
© 2018 Les Films du Veilleur
ある戯曲を改作して上演していたシャルロットとエミリーは、その戯曲の作者に呼ばれ、彼の邸宅で新作を演じることに。1週間後の本番に向けて稽古を始めたふたりだったが、屋敷のいわくありげな住人たちと生活を共にするうち、演目と現実がリンクしていることに気づき・・・・・・。限られた空間を縦横無尽に使って繰り広げられる心理戦。ジェラルディン・チャップリンとジェーン・バーキンというふたりのミューズを得たリヴェットの遊び心と実験精神満載の愛憎劇。
彼女たちの舞台
La bande des quatre
1988年 / フランス・スイス / カラー / 162分
出演:ビュル・オジェ、ローランス・コート、フェイリア・ドゥリバ、ベルナデット・ジロー
© 1988 PIERRE GRISE PRODUCTIONS
© 2017 Les Films du Veilleur
演劇学校に通うアンナ、クロード、ジョイス、ルシアは、パリ郊外で共同生活を送っている。ある日、同じ演劇学校のセシルが犯罪に巻き込まれたとの噂がたち、さらにはアンナたちに謎めいた男がつきまとうようになって──。ミステリーであり心理ドラマでありながら、名キャメラマン、カロリーヌ・シャンプティエがとらえる官能的な色彩のコントラストに加え、等身大でキュートな学生たちの衣装にインテリアと、さまざまなディティールも楽しく心踊る一作。
パリでかくれんぼ
1995年 / フランス / カラー / 169分
出演:ナタリー・リシャール、マリアンヌ・ドニクール、ロランス・コート、アンナ・カリーナ
© Pierre Grise Productions, 1995.
© 2019 Les Films du Veilleur
「こわれもの注意」という原題の本作は、3人のヒロインが図書館へ、公園へ、クラブへ動きまわって、ある時はローラースケートで滑り、歌い、活き活きと舞うミュージカル! パワフルな不良少女ニノン、5年間の昏睡から目覚めたルイーズ、「本当の母親」を探しているイダ。そして彼女らを結びつけるひとりの男。『修道女』以来20年ぶりとなるアンナ・カリーナも特別出演、圧倒的な存在感を放つ。主演3人の女優も脚本に参加している。
セリーヌとジュリーは舟でゆく
1974年 / フランス /カラー /193分
出演:ジュリエット・ベルト、ドミニク・ラブリエ、マリー=フランス・ピジェ、バーベット・シュローダー
©︎1974 Les Films du Losange
司書のジュリーが魔術師セリーヌと出会ったことに端を発する奇妙な冒険、そしてある殺人事件のにおい。「不思議の国のアリス」的迷宮を思わせる冒頭から始まる本作はセリーヌ役のジュリエット・ベルトとジュリー役のドミニク・ラブリエが書き始めた台本から出発し構成された。幻想と現実の境界を軽やかに飛び越えて自由に入れ替わる主人公たちのユーモラスなやりとりや70‘sファッションも洒落ていて、遊び心に溢れたファンタジーの傑作にしてリヴェットの人気作。
【トーク・イベント】
7/13(土)14:00『シークレット・ディフェンス』上映後
登壇者:筒井武文さん(映画監督 / 東京藝大大学院教授)
7/14(日)15:00『パリでかくれんぼ』上映後
登壇者:廣瀬純さん(哲学・映画批評/龍谷大学教員)
7/20(土)14:00『彼女たちの舞台』上映後
登壇者:坂本安美さん(アンスティチュ・フランセ 映画プログラム主任)