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第10回「哲学の夕べ」 暴力について

第10回「哲学の夕べ」 暴力について

第10回「哲学の夕べ」
暴力について

「哲学の夕べ」は、アートとの刺激的な対話をとおして哲学にアプローチするイベントです。展覧会、講演会、上映会等の多彩なプログラムが、東京日仏学院の敷地内で一日をとおして開催されます。
第10回を迎える今年のテーマは「暴力について」。暴力を多角的に考察しながら、倫理的・政治的課題や問題を提起します。

古代から現代まで、暴力は社会における相互作用や権力構造、歴史叙述に大きな影響を与えてきました。しかし、その暴力の原理とは何でしょうか。どのような状況でその行使は正当化されるのでしょうか。攻撃や鎮圧から抵抗や自己防衛まで、その行使の権利を誰が持ち、誰が奪われているのでしょうか。個人が暴力に対応するとき、どんなメカニズムが働いているのでしょうか。既存の権力構造の主権維持と、黒人、クィア、労働者や学生など周縁化されたコミュニティーの解放闘争等のさまざまな社会運動史の中で、暴力はどう位置づけられているのでしょうか。

2024年5月25日(土)
東京日仏学院(
アクセス


タイムテーブル

  • 10時45分〜11時30分ゲバルト展 ガイドツアー(無料・要予約)
  • 11時30分〜11時47分ユニ・ホン・シャープによる『ENCORE – Mer』の上映(無料・予約不要)
  • 11時45分〜12時30分ゲバルト展 ガイドツアー (無料・要予約)
  • 12時30分〜12時47分ユニ・ホン・シャープによる『ENCORE – Mer』の上映(無料・予約不要)
  • 14時〜15時40分國分功一郎による講演、エルザ・ドルランによる講演(有料・要予約)
  • 16時15分〜17時45分國分功一郎、エルザ・ドルラン、長坂真澄(進行)による鼎談(有料・要予約)
  • 18時15分〜21時30分吉田喜重監督『エロス+虐殺』上映(マチュー・カペルによるプレトークあり)(有料・要予約)
  • 終日:展示「ゲバルト : 制度の暴力に対する抵抗の変遷」

 

ご予約はこちら(Peatix)

*プログラム*

【展覧会】

「ゲバルト : 制度の暴力に対する抵抗の変遷」
会場:ホール、リヴ・ドロワット、ギャラリー、他

入場無料

「ゲバルト展」公式ウェブサイト

 

ゲバルト展 関連イベント

  • アレクサンドル・タルバ(本展キュレーター)によるゲバルト展 ガイドツアー
    10時45分/11時45分(2回 約45分)
    会場:ホール集合
    各回定員15名
    無料・要予約

 

  • ユニ・ホン・シャープによる短編映画『ENCORE – Mer』の上映
    11時30分/12時30分(2回 尺17分)
    会場:エスパス・イマージュ
    無料・予約不要

 

【講演会】

会場:エスパス・イマージュ
有料(500円)・要予約

  • 14時〜15時40分(開場15分前)
    國分功一郎による講演「カツアゲについて──権力と暴力の差異」(日本語のみ)
    「権力と暴力はどういう関係にあるのだろうか。両者はしばしば混同される。権力が暴力をもって定義されることもまれではない。「カツアゲ」という行為を例にして、両者の違いについて考えてみたい。」

    エルザ・ドルランによる講演「自己防衛について」(フランス語 同時通訳付)
    著書『自己防衛 ― 暴力の哲学(Se défendre – Une philosophie de la violence)』(未邦訳)で扱っている制度的暴力に対する抵抗について取り上げます。

【鼎談】

会場:エスパス・イマージュ
有料(500円)・要予約

 

  • 16時15分〜17時45分(開場15分前)
    エルザ・ドルラン、國分功一郎、長坂真澄(進行)による鼎談
    (フランス語、日本語 同時通訳付)

登壇者

エルザ・ドルラン(Elsa Dorlin)

哲学者。ソルボンヌ大学(旧・パリ第四大学)で博士号を取得後、パンテオン・ソルボンヌ大学哲学科で准教授として哲学史および科学史を講じたのち、パリ第八大学政治学科教授を経て、2021年からトゥールーズ・ジャン・ジョレス大学哲学科教授。フランスへのブラック・フェミニズムの紹介者としても知られ、2000年中葉以降のフランスにおける新たなフェミニズムの潮流をフランス科学認識論(エピステモロジー)の立場から思想的に支える最も重要な哲学者のひとりである。
著書『人種の母胎―性と植民地問題からみるフランスにおけるナシオンの系譜(La matrice de la race; Généalogie sexuelle et coloniale de la Nation française)』の邦訳が今年6月、人文書院より刊行予定。他に『性・ジェンダー・セクシュアリティ〔Sexe, genre et sexualités〕』(2008年/第2版2021年)、フランツ・ファノン賞受賞の『自己防衛――暴力の哲学〔Sedéfendre. Une philosophie de la violence〕』(2017年)等がある(いずれも「未邦訳)。

 

*「哲学の夕べ」(5/2)会場にて、『人種の母胎』(人文書院)の特別販売を行います。(取扱は現金のみ)

 

写真:© Ferrante Ferranti
提供:(株)フランス著作権事務所

登壇者

國分功一郎(こくぶん こういちろう)

東京大学大学院総合文化研究科教授。専門は哲学・現代思想。主な著書に『スピノザ──読む人の肖像』(岩波新書、第11回河合隼雄学芸賞受賞)、『中動態の世界  意志と責任の考古学』(医学書院、第16回小林秀雄賞受賞)、The Principles of Deleuzian PhilosophyEdinburgh University Press)、『暇と退屈の倫理学』(新潮文庫)、『ドゥルーズの哲学原理』(岩波書店)、『スピノザの方法』(みすず書房)、『目的への抵抗──シリーズ哲学講話』(新潮新書)、『来るべき民主主義──小平市都道328号線と近代政治哲学の諸問題』(幻冬舎新書)など。

写真: ©︎新潮社

登壇者(進行)

長坂真澄(ながさか ますみ)

早稲田大学国際学術院教授。哲学博士(フランス、トゥールーズ第二大学)。専門は西洋哲学(独仏現象学および宗教哲学)。主な訳書に、『ハイデガー : 存在の問いと歴史』(共訳、白水社)、『マルク・リシール現象学入門 : サシャ・カールソンとの対話から』(共訳、ナカニシヤ出版)。主な著書に『デリダのハイデガー講義を読む』(共著、白水社)、Levinas et Merleau-Ponty – Le corps et le monde (共著、Hermann)、『レヴィナス読本』、『個と普遍:レヴィナス哲学の新たな広がり』、『リクール読本』 (いずれも共著、法政大学出版局)、Bergson Jankélévitch Levinas (共著、Manucius) など。

【上映】

会場:エスパス・イマージュ
有料(1,100円)・要予約

 

  • 18時15分〜21時30分
    吉田喜重監督『エロス+虐殺』(167分)上映

    上映前に、マチュー・カペルによるプレトークあり(日本語のみ)

『エロス+虐殺』
1970年/日本/モノクロ/167分/35mm

 

監督:吉田喜重
出演:細川俊之、岡田茉莉子、楠侑子、高橋悦史、八木昌子、稲野和子、原田大二郎、川辺久造
音楽:一柳慧

 

大正時代のアナキスト大杉栄の自由恋愛と、撮影当時の若者たちを前衛的な手法で対比させながら描いた吉田の代表作。

 

©︎現代映画社

講師

マチュー・カペル(Mathieu Capel)

東京大学教授。専門分野は映画学、日本映画。

日程

2024年5月25日(土)

会場

東京日仏学院

お問合せ

03-5206-2500(東京日仏学院)

協力

人文書院、(株)フランス著作権事務所、ゲバルト団体

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