エルメス財団と東京日仏学院は、フランス人アーティスト、ラファエル・ザルカによる『ライディング・モダンアート』展を開催いたします。
ラファエル・ザルカは、美術史を再訪しつつ、過去の作品の流用と再利用といった行為を、新たなエネルギーの形態を解き放つプロセスとして解釈し、建築やアートについての再解釈を提示してきました。
《Riding Modern Art》(2007-2016)は街中に設置されたパブリックアートの彫刻の上を、スケートボーダーがアクロバティックな滑りを見せる様子を捉えたモノクロ写真のシリーズです。パリ、バーゼル、ビルバオ、東京など、様々な都市で撮影された「モダンアートに乗る(ride)」姿は、ミニマルで幾何学的な彫刻作品が内包していたエネルギーを可視化し、そのダイナミズムを解放する行為でもあります。
ザルカの探究は、のちにスケートボーダーのためのプラットフォームである《Rampe Cycloïdale》(2016)や《Cycloid Ledge》(2022~)といった作品へと発展しています。
《Rampe Cycloïdale》は、パリ・オリンピック2024に向けて、ルーアン市庁舎前に設置(2023年末から)されたほか、ポンピドウ・センター前の広場において、新たなスケートボードのための野外彫刻作品として発表される予定(2024年6月15日~9月15日)です。
アートやスポーツから相互に生み出されるエネルギーの姿を、モノクロ写真でお楽しみください。
※本展では、ラファエル・ザルカの書籍(B42社刊)が閲覧可能です。